Avoid painting problems
はじめに、少しびっくりするお話をしてしまいます。
国土交通省の所管の公益財団法人住宅リフォーム紛争処理支援センターが毎年発表しているデータによると2017年のリフォームにおける相談の内36.5%が外壁・屋根に関するトラブルであるという統計が出ています。このトラブルの内容を見てみると、外壁のひび割れ、はがれ、汚れ、雨漏り、はがれ、ひび割れなど外壁塗装や屋根塗装が原因と思われる事象が大きな割合を占めています。2022年のデータを見ても、「外壁・屋根のはがれ」「雨漏り」が上位を占めていました。私たち塗装工事を仕事としている者としては、非常に悲しい思いと、この現状を改善し、お客様がトラブルに見舞われないようプロとして正しい情報をお伝えしたいと思います。
Good painting contractors
外壁塗装の知識がない方が、見つけた塗装会社を信頼できるのかどうかを判断するのは、非常に難易度が高いことだと思います。なのでまず信頼できる良い塗装業者とはどんなものかをお話ししていきます。
信用できる塗装業者とは?
上記のような施工店を見つける一番のヒントとなるのは見積書です。見積書から読み取るべき内容は、最終金額の高い安いだけではありません。
この3つを読み取らなければなりません。そのうえで複数社から相見積もりを取ることであなたに一番適した信頼できる良い塗装業者を見つける事ができます。ここからは見極めるポイントを解説していきます。
Point1
3〜4社の見積もりをとることによって、各社の提案内容の違い、金額の違いがわかります。ここで見極めていただきたいのは、同じような材料、施工方法にもかかわらず他社より2~3割値段が高い会社がないかという点です。同じ材料、施工方法でも工務店やリフォーム会社のように直接施工を行わない会社の場合、中間マージンが上乗せされてしまうので、自社施工している塗装専門会社の金額より2~3割高くなってしまいます。
Point2
正確な見積もりを作成する為には、建物の状態を正確に把握しなければなりません。塗装部分の平米数はもちろん、付帯部分の広さ、汚れの度合い劣化の度合いのしっかりと見極めを行い、必要となる下地補修の作業予測など正確な状況判断が必要になります。それができてはじめて適切な塗料や施工方法の提案ができるようになります。見積書作成前の行動をチェックしましょう。
Point3
塗装工事が終わった後にトラブルにならない為に、お客様自身が見積書に記載してある内容を見て、塗装してくれる部分、または塗装をしない部分をはっきり理解できていることが大切です。「雨どいや雨戸など付帯部分は作業に入ってなかった」など後からわかっても手遅れです。このようなトラブルは、もちろん分かりづらい見積書や説明不足の業者にも責任はありますが、ご自身でもしっかり理解できるまで確認をする必要があります。作業範囲をハッキリさせることでトラブルを防ぐとともに相見積もりの精度も高まり、よりよい業者を選ぶことができます。
Point4
複数社の正確な見積もり書をしっかり読み込むとわかるのですが、作業範囲や作業量が同じであれば大きく値引きができる要素は基本的にはありません。もし「今日契約を決めてくれれば、大幅に値引きします!」などの話が出た場合などは要注意です。もともとの見積もりが適正ではないか、手抜き工事を前提とした営業か、危ない罠がひそんでいます。
Point5
営業主体の訪問販売業者が突然お家のインターホンを鳴らし、「外壁の状態が悪いので塗装をした方が良いですよ」と提案されることがあります。もちろん、適切な提案であれば問題ありませんが、近年訪問販売業者では早め早めに工事を進める傾向があり、まだ塗り替えが必要ではない家にも営業をかけて仕事をとってくるというケースが増加しています。公益財団法人住宅リフォーム紛争処理支援センターの2022年度のデータでは、リフォームの訪問販売によるトラブルは732件で、そのうち契約後のトラブルが96.9%を占めるため非常に危険なので注意をしてください。